ご利用者は、先生です。 ~軽費~
「誰か、囲碁に付き合ってくれへんか?」
ご利用者からの要望がありました。
「はい、お手柔らかにお願いします。」どうやら、囲碁を知らない職員さんです。
まず、最初の碁石を、ご利用者が挿しました。
お互い碁石を挿しあっているうちに、ご利用者が先生になってしまいました。
「そこに置いたら、ええことないんちゃうか?」
「はい。」
「そやそや、そこや。おっ、えらいとこ置いてくれよった。」
「すんません。」
碁盤の目に、碁石がいっぱいになってきます。
碁石が足りなくなって、おかわりが出てきました。
勝敗は?
先生が、生徒に教えすぎて引き分けです。
「先生、ありがとうございました。もう少し、勉強します。」
囲碁の授業後、満足されてお部屋に戻られました。